ケアリングモニタが落ちていた件
備忘的なライトな投稿です。
Medtronic社製のICDを使用しています。
メドトロニック社のICDにはケアリンクという遠隔モニタリング装置が付いていて、体内のICDからデータを吸い上げてメドトロ社→医療機関にモニタリングのデータが送られる仕組みになっています。
今の私の設定は、毎月初の日曜にICDからケアリンクモニタにデータが吸い上げられるようスケジューリングされています。
一応、毎月モニタを見て確認しているのですが、昨日確認したら、ケアリンクの画面が真っ暗…。
画面を立ち上げるボタンを押しても反応なく。
アダプタのジャックの横にある電源ランプはグリーンに光っていて、モニタの子機(ケアリンク モニタはダイヤルの無い固定電話みたいな形をしていて、上面にワイヤレスの子機が乗っています)も、持ち上げると光る。
なぜか画面だけ真っ暗のまま…。
しばらくいじってみた後に、一度電源を抜いて挿し直したら、再起動しました。
ひとまず動いたのでよしとしたものの、原因は不明…。
説明書を見ても、画面にエラー表示された場合のケースはいくつかありましたが、画面が映らないケースは書いておらず。
とりあえず時々様子を見ることにして、次回診察で相談かな…と思っています。
説明書を読んで気づいたけれど、ICDの寿命は7〜10年あるけれど、ケアリンクモニタの想定耐用年数は5年らしい。
それってタイミングが悪いと大事な時にデータ飛ばないリスクあるのでは…?と思ってしまった。
ドキドキ。
2018年の個人的2大事件
突然ですがこのブログ、親きょうだいに読まれています(たぶん夫も)。
会わずとも近況報告になるので良い面もあるのですが、心配させるようなことが書きづらかったりします。
なのでちょっと間を置いて、昨年起きた2つの事件を投稿です。
これまでの投稿でちょこちょこ書いていた内容を新たにまとめ直したものです。
大発作
実は、7月に大きな発作がありました。
それが大きな発作だったと知ったのは、8月に別件で臨時の診察に行った時だったのですが。
大発作と言いつつ…どの程度からが大きな発作なのか微妙なところですが、意識消失の一歩手前だったのでまあまあ大きい部類に入るのではと思っています。
目の前が真っ白になり…この世から遠ざかる感覚を味わいました。
3秒くらいあの世旅行してた気がします。
初めて倒れた時の記憶は失われているので、あの時もこんな感じだったのかなあと想像。3年後にして感慨に浸る。
最初の発作時は、前日夕食を作った後から意識が戻るまでの記憶が無いのです。
覚醒してから最初に喋ったまともな言葉は覚えている。
「会社に休むって連絡してくれた?」
…社畜!
閑話休題。
起きたのは、保育園のお迎え時に先生と話している時。
ふわ〜っと先生の姿が見えなくなって(声は聞こえる)、白銀の世界が広がって、時空がぐるぐる歪みだして…話の途中だし、いつもの貧血だと思ったので、「耐えろ、自分!!(根性!)」と念じたら戻って来られました。
で、後日の診察でICDの先生に「この日何かあった?」と聞かれ、貧血ではなく発作だったことが判明。
というか、これまで貧血・立ちくらみだと思ってたものの一部はたぶん発作だよと言われ、「毎回気合いで乗り切ってました…」と言って、まあまあ本気で叱られた。
電車降りてすぐに階段登るときに、ふぁ〜ってなるあれとか。
(人の流れを止めたら申し訳ないと思って、目の前見えてないけど感覚で歩き続けてた)
「意識ない状態で倒れて頭打ったら大変なことになるから絶対にやめて」
「できればその場に横になること。難しければ座り込むこと」
ここ!大事なので赤字にするよー!
今思うと倒れなくて本当に良かったです。
原因はよくわからないけど、転職したてのタイミングでストレスがあった気もするし、体調もあまり良くなかった日。
以降、変だと思ったら念のため座るなど、少し気をつけるようになりました。
ICDから警告音
続いて2つめの事件。
上の発作に先生が気づくきっかけになった、臨時の診察が8月にありました。
病院に行った理由は、ICDから警告音が鳴ったためです。
電車内でsurface(Windows タブレット)を、テザリングでネットワークに繋いだ状態で胸元に抱え、ごそごそカバンを漁っていたのですね。
surfaceにはマグネット式のカバーを付けていました。
すると、どこかで何かがピーピー鳴ってるのです。
「誰だよマナーモードにしてないのはぁ〜?」
と思って持ち主が音を消すのを待っていましたが、一向に鳴り止まない。
しかも音がかなり近い。
「…え?私!?」
…と気づいた時の恥ずかしさといったら。
誰も(私自身ですら)人体から音が鳴るなんて思わないので、周りの人が気づいていた可能性は低いのですけれど。
たぶん磁石か電磁波のせいだろうと思いつつ、初めてではあったので心配して病院に電話。
たまたまICDの先生がいらして電話で話したところ、「こっちにアラートは来ていないし大丈夫だと思うけど、一応診ようか?」ということになり、翌週に病院へ行きました。
結果としては、磁石?電磁波?が近づいたことによる警告音でした。
「今度同じ音が鳴ったら、周りの磁石っぽいものなどを放してみてください。それで音が止まったら大丈夫です」
と言われて終了(その後、例の発作の件があったので、結果的に有意義な診察になったのですが)。
以上、2018年の2大事件でした
いつ書こうか思案する間に、年が明けて2019年。
発作によって変わったことと言えば、今は運転しない方がいいと言われた(普段運転しないので支障はない)事ぐらいで、あまり変化の無い日々です。
発作も、3年経てば何かしらあるでしょうと捉えています。
Surfaceは使い続けています。会社に言えば、マグネットカバーではないモバイルPCに変えてもらえると思うけど、軽くて便利なんだもの。
昨年の教訓を生かすなら、今年の目標は「大きな発作を起こさない」「ピーピー鳴らさない」といったところでしょうか。ICD的には、「電池残量を減らさない」ですね。
最近思うのは「体調がいい」とはどんな状態だったか忘れたなぁと。元の8割くらいか、もう少し低いような気もするけれど、「もし元気なままだったら」の自分のイメージと比べて低空飛行になっている感覚にずいぶん慣れてきました。
この状態をできるだけ維持することを目指す生き方に変わったんだなあと思うと、穏やかな気持ちと寂しい気持ちが同居するような、不思議な感覚になります。
穏やかに過ごすことを大切にする。こんな1年の始まりも、ありかなと思います。
国家公務員の障害者選考試験
例の問題を受けての、国の障害者雇用の試験。
今週末12月14日(金)が申込締切です。
個人的にいろいろ思う所はありますが、試験内容には興味があります。
申込票から向こうが読み取れるのは、これくらい。
- 名前
- 住所
- 年齢
- 障害種別
- 学歴
どうも一次試験は申し込めば皆受けられるらしい。
興味本位で申し込もうかと思いましたが、本当に国家公務員として働きたい人の邪魔になったらいけないし…と思って自粛することに決めたのですが、
そもそも私、いま障害者手帳無いんだった…。
というオチ。
交付されるのは来年かな〜
天敵と続・手帳の話
◆体調の話
ここ数日でぐっと冷えたせいか、昨日は久しぶりに心臓的な意味で体調が悪かったです。
慢性的に軽く息苦しい。泳いでいる時みたいな…。
外出して、帰宅後にお風呂に入り、出たら苦しくてキッチンに立てず。
しばらく休憩してどうにか作りました。
気温差は血管と心臓に負担がかかるんでしょうね…。
ばーん!と倒れないように、ちょっと気をつけて過ごしたいと思います。
◆続・手帳の話
先日、障害者手帳再認定のことを書いた後にすぐ書類が出来上がり、役所に申請に行きました。
1〜2ヶ月かかるそうです。
お医者さんの診断書を見てびっくりしたのが、等級について医師の所見を書く欄に「1級相当」と書いてありました。
先日の1回の大きめの発作がひっかかったらしい。
最終的に等級を決めるのは自治体なので、まだどうなるかはわかりませんが、また3年間1級さんになるかもしれません。
なお、居住地の手帳申請窓口は身体と精神で別れていて(所管する部署が違うらしい)、身体の窓口に駆け込むように(閉まるギリギリだったので…)行ったら、「失礼ですが身体障害者の方ですよね?」と聞かれた。
わかりにくくてすみませんねぇ。
障害者手帳の再認定手続き中
障害者手帳の期限が切れてしまいました。
切れたところで、日常的に福祉サービスを受けているわけではないので、すごく困ることはないのですが(かといって、手帳が無くなったから健常者に戻るわけでもない)
今は書類の準備中です。
先日、会社には前回時点の手帳を提出したので、その手帳が切れた今は…水増し?になってしまうので(笑)、不正にならないよう早めに手続きを終えなければと思っているところです。
弊社は障害者雇用率二桁らしいので、私のポイントが消えてもなんら問題はないですが。
引越しの時の手続きは簡単でした(窓口で10分)
再認定とは
身体障害者手帳は、障害の内容によって一定期間後に再認定の手続きが必要なことがあります(精神の方もですが一旦今日は身体の話)。ざっくり言うと、
症状が変化する可能性があるもの
が再認定の対象になるようです。
私の場合は「心臓機能障害」の「ICD植込み」により障害者手帳を取得しました。
平成26年3月までは、ペースメーカーやICD植込みの人は一度手帳を取得するとずっと「1級」でしたが、平成26年4月に制度が変わり、一定期間後に再認定を行うことになっています。
障害者手帳の交付・等級認定の判断基準として、「日常生活を送ることの困難さの度合い」が一つの指標になっています。例えば私の心臓機能障害(ICD植込み)の場合、発作が頻発するようなら1級だし、発作が起きずに安定しているなら困難の度合いは軽くなっているから等級も下がりますね、ということのようです。
心臓機能障害は、1級、もしくは3級か4級です。
初回認定時に、「3年後に再認定」と但し書き付きの発行でした。
私の場合、この3年間で1回だけ危ない時がありましたが倒れずに済んだので、次は恐らく3級か4級に下がるのではと予想しています。
ちょっとしたアクシデント
今回、手帳の期限が切れたのはイレギュラーな出来事です。
再認定の時は、期限の前に自治体から手続きの案内が届くんですね。しかし今回私の手元には届かなかった。「来ないなぁ〜」と思いながら待つうちに期限の半月前になったので自治体に電話したら、「書類送ってると思いますけど?」とあっさり言われ、「え?」となる。
「いや、受け取ってないです」というと、送ったかどうか個別確認してくれるでもなく、「じゃあホームページからダウンロードして先生に書類書いてもらってください」と言われて終わり。
ダウンロードして、お医者さんに持っていき今に至るわけです。
引越したせいで管理から漏れたのか(転入時に手続きはした)、郵便事故なのかわかりませんが、手帳を使う頻度が多い方にとっては困る事態だと思うので、ちゃんとして欲しいです…。
等級が変わるとどうなるか?
手帳の等級によって一番大きく変わるのは、税金かな…。手帳を持っていると税の控除が受けられますが、2級以上とそれ以下で控除額が違うんですね。
等級が高いということはそれだけ生きる上で困りごとが多いわけで、就労へのハードルも高かったり、お給料の良い仕事に就くチャンスも少ないのだから、節税とか得するとかいうよりもっと切実な問題です。幸い安定して働けている私は、その分税を納めましょうというわけです。
しかし年末調整に手帳が間に合わないので、今回は確定申告しなきゃ…。
慣れれば確定申告もそこまで大変ではないので、勤務先に手帳出していない人は自分でやってみるの、おすすめです。
この話を書いている途中で病院から書類完成の連絡が来たので、近日中に取りに行きます。
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リスト程度ですが以前障害者に関わる色んなサービスをまとめたので参考にどうぞ。
世界一(日本一)長い小説の話【絶筆】
今週のお題「読書の秋」
ということで、私の人生で一番尊い読書経験とも言える、学生時代の話をします。
大学生の4年間、常に通学の友だった小説。
「グイン・サーガ」栗本薫 著
世界一長い小説(非公式)。
130巻にて絶筆。
世界一長い小説(非公式)というのは、ギネス認定されなかったために私が勝手に呼んでいるものです。
3,000万字を軽く超える長さですが(ギネスブックに載っているプルーストの「失われた時を求めて」(一人の著者による世界最長の小説)はおおよそ961万字)、1冊にまとまっていないことを理由に認めらなかったという…。
当時、自宅から大学まで通学にかかる時間は片道2時間半。往復で5時間。今だったらパズドラとかモンストとか、いわゆるソシャゲ的なものに入れ込んで時間を費やしていたかもしれませんが、当時はmixi(懐かしや…)で日記を書くのが関の山。もちろんガラケー。
どうしたものかと思案し、せっかくなので本を読もうと思ったものの、私は本を読むのが早い。文庫本の小説なんてものによっては行きの電車で読み終えてしまう。
1日5時間×週5×4年間=4,900時間(乱暴な計算です)
この時間を消化できる量の本を読もうにも、そんなにお金があるわけでもなし、頻繁に書店に通う時間もなし(Amazonは今ほど普及していなかった)。そこで思い出したのが、高校の友人が教えてくれた「グイン・サーガ」でした。
私が高校生の時点で既に80巻くらいまで出ていたんじゃないかな?それなら古本があるはず…節約しつつたくさんの本を読める予感。
「めっちゃ長い」という言葉を頼りに本を探し当て、加藤直之さんの表紙絵(↑参照)のインパクトに若干たじろぎつつも手に取った1巻の1行目で、見事にグインの世界に引き込まれました。
それは-<異形>であった。
この書き出し。
何が起こるんだろうというワクワク感。
長篇すぎてあらすじをまとめるのが難しいのですが(だって外伝をあわせて150冊書いてもまだ終わらない物語だもの)、辺境の森で一人目を覚ました戦士グインが、戦乱から逃げる双子の王女王子と出会い、囚われた砦で出会った傭兵とともに4人で窮地を切り抜けるところから、人間界、魔界、そして星々を巻き込んだ壮大な物語が始まる-名前以外の記憶を一切失った豹頭の戦士グインとは何者なのか?覇を競う国々の思惑、暗躍する魔の者たち…複雑に絡み合う運命の糸が織りなす大河ロマン-というところ。
1巻はわりとテンポよく事件が起き、主要人物が登場して話が展開していく。その勢いに乗せられて、続きが気になって…。
私が生まれるより前に始まった物語に、大学生の4年間であらかた追いつき、絶筆するまで社会人になっても読み続けました。
時には5冊まとめて買い、通学時間を待てずに家で朝まで読み続けたことも…。
なんといってもグインサーガの魅力は、たくさんの登場人物たちと細やかな情景描写。
主人公はグインだけれど、ほとんど群像劇と言っていい。滔々と流れる時の縦糸に、たくさんの登場人物たちがそれぞれの色彩を放ちながら織り上げる、壮大なるタペストリー。それがグインサーガという物語。
作中でも、運命神ヤーンが織りなすタペストリーみたいな表現がよく出てきます(クトゥルフ神話とか、色々な神話を世界観のモチーフにしているようです)。
描写が細かすぎて冗長という批評もありますが、出来るだけ長い時間「もつ」本を求めていた私のニーズにはマッチしていました。言葉の選び方も情緒があって美しかった。
花や草木、空に海。身に纏う衣裳の質感。訪れる街の風土。国ごとに変わる食事風景。それらの色や匂い、手触りを想像しながら読むのは本当に楽しかった。
映像作品と違って「想像で補いながら読む」という、文字だからこそ与えられる読み手の「自由さ」という、読書の醍醐味を堪能できる小説です。
(ちなみにアニメ化もしている。観てないのでクオリティは保証できません…)
ここから先はだいぶマニアックになります…。
登場人物はとにかく多い…好きなキャラクターも嫌いなキャラクターもたくさんいますが皆魅力的。旅の途中で立ち寄った宿屋の倅、みたいな端役でさえも生き生きと描かれていて、ほんの数ページの登場人物なのにすごく印象に残っていたりする。
長い物語なので、1巻で出てきたあの人とこの人の運命がここで交差するのか!みたいなサプライズもあります。
私の推しキャラクターは、ヴァレリウス、ヨナ、マリウス、スカール、ハゾス、オクタヴィアかな…。グインとリンダはもちろん好き。
見た目も性格もバラバラですが、心の深い所に誠があるキャラクターが好みらしい。
一番人気?のナリスを挙げなかったけれど、星の葬送を10回以上読み返すくらいには好きです。
イシュトヴァーンは…苦手(グインサーガを教えてくれた友人はイシュト大好きらしい)。
長い長いグインサーガをじっくり読んできましたが、イシュトヴァーンメインの時期に1巻丸々(買ったけど)読み飛ばしたことがあります。嫌いすぎて…。それでも次の巻以降まったく問題なく読めたのはさすが長編というところでしょうか。
メインで唯一上に名前が挙がらなかったレムスは(王なのに)私の中ではかなり希薄な存在です…(ごめん)。
なんと130巻セットも出ている。
グインオフ会とかあったら3日は語り続けられそう。好きな本の話をするのは楽しいですよね。
グインサーガ。栗本薫さんが亡くなられて絶筆となりましたが、お弟子さんが書き継いでいらっしゃいます。栗本薫さんは長いこと闘病しながらグインサーガを書いてらっしゃいましたが、その中でご本人が自分の亡き後もグインの世界が続くことを願う旨をあとがきに遺していました。
私はまだ、131巻以降を読んでいません。どうしようか迷っていて、読む勇気を出すのを先延ばしにしているというのが正直なところ。お弟子さんとはいえ他の方が書くグインの物語を見たいような、怖いような…。でも、いずれ読むと思います。
久しぶりに思い出してこの文章を書いていたら、また彼らに会いたくなってきました。
このブログの通常テーマに寄せるならば、次のICD交換入院の時が読み時かな?
ICDを入れた生活で気をつけていること、気をつけなければならないこと(その3)
ICDを入れた生活で気をつけていること、その3です。
このトピック、当ブログの人気記事になっておりまして、2016年にアップしたその1が今だにアクセス上位にいます(他の記事が全然読まれていないという噂も…)。
過去の記事はこちら
◾︎注意度・危険度ランク(私個人の独断です)
以下のようにランクづけしています
- 注意度・危険度…Sランク(絶対だめなやつ)
- 注意度・危険度…Aランク(使用時に気をつけているもの)
- 注意度・危険度…Bランク(遭遇頻度は低いが注意しているもの)
- 注意度・危険度…Cランク(正直あまり気にしていないもの)
◆※追記※個人差ありです
◎×には個人差があります!以下はあくまで私個人の見解です。
体調やICD植込み位置その他によって変わりますので、目安くらいに考えてくださいませ。
◆注意度・危険度…Sランク(絶対だめなやつ)
- リュック
→時々、いけるんじゃないかと試してみるが、ストラップがちょうどICDにあたる。植え込み位置にもよるのかな?
(私は左腋下から切って入れたのでちょっと外側寄りに入っている)
圧迫されて痛い。チタンの塊でダイレクトに筋肉を圧迫したらそりゃあ痛いよね。リュックサックはもう一生使わないかも。
人によっては大丈夫なのかも知れないけど、私は完全にアウトなのでAランクです。リュック背負えないなら登山とかもできないのかな…。
ちなみに抱っこ紐(エルゴ)は全く問題なく使えました。
◆注意度・危険度…Aランク(使用時に気をつけているもの)
- 市販薬
→薬によっては、脈に影響があるものも存在する。胃薬のガ○ター10なんかは、お医者さんにダメと言われました。なので胃が痛い日は気休め程度にパンシロン飲んでます。
- ヨガ・ストレッチ
→左腕近辺はなんだかうまく伸ばせないです。
お医者さんにもあまり胸を大きく反らせないでと言われました。リードが抜けたらいけないので。
ラジオ体操とか、すごいやる気ない感じになります。
- Surface (たぶんiPadも)
→Microsoft社のタブレットPCです。マグネットでパタンと閉じるタイプのカバー兼キーボードを使っているのですが、ICDの間近で抱えるように持ったら警告音がなってしまいました。
離したら止まったし、お医者さんにも「鳴ったら離して」と言われただけなので深刻に気にしなくても問題ないらしい。
テザリングでスマホと繋いだ状態だったせいなのか、電源切れていてもマグネットに反応するのかは試していません。
体からピーピー鳴るのはやっぱりちょっと恥ずかしい。
◆注意度・危険度…Bランク(遭遇頻度は低いが注意しているもの)
特に思いつく追加は無し。
◆注意度・危険度…Cランク(正直あまり気にしていないもの)
特に思いつく追加は無し。
シリーズ4に乞うご期待?
高次脳機能障害の話(定期診察日記 18年10月)
定期診察の日でした(実は8月に臨時の診察もあった。そのお話はまた後日…)。
元気?まあまあ元気!
心電図…問題なし!
以上です。
というあっさりとした診察でした(良いことだ)。
しかし、今日はほかに気になるトピックがあったので、先生に質問できるのを心待ちにしていたのでした。
それは、「高次脳機能障害」について。
今回の診察メモ
- 手帳の再認定
- 免許証、半年ごとに書類必要
- 高次脳機能障害、あとから出ることある?
書類いろいろ
障害者手帳取得から3年経ち、手帳の再認定の時期になりました。
障害の種類によっては、数年ごとに再認定が行われます。
心臓機能障害については以前は一律1級でしたが(私もこれまで1級)、平成26年4月以降取得分から一定期間ごとに再認定が行われることに変わりました。
次は3級か4級かな。
この手続きに必要な書類を先生に依頼。
それから、免許証用に半年ごとに書類提出が必要になった旨を報告。まだ警察から記入書式が届いていなかったので、予告のみ。
そして診察の2日後に書式が届くという…。また行かないと。
高次脳機能障害について
怪我や病気で脳に損傷を負うことで発現する症状の総称。
国立障害者リハビリテーションセンターのページが、詳しくて内容がまとまっています。
高次脳機能障害を理解する | 国立障害者リハビリテーションセンター
最初に発作が起きた時、心肺停止しているので入院中はたくさん検査を受けました。
それで、いったんは「問題なし」と言われたものの、20分くらい心肺停止だったとも言われていて、何もないことはないんじゃないか?とずっと疑っているわけです。
それで、ちょっと物の名前が出てこなかったり、忘れ物をしたりするたびにちょっとした恐怖を感じていたので、これはもう先生に聞いてみよう!と。
それで、「高次脳機能障害って、あとから出ることもありますか?」と聞いてみました。
高次脳機能障害は、まだよくわかっていないことが多いらしい
先生の答えは「わからない」。
高次脳機能障害という症状については、今の医学ではまだよくわかっていないらしい。
- 記憶(新しいことを覚えられないなど)
- 性格が変わる(怒りっぽくなるなど)
など、いくつかの症状はわかっているものの、起きたり消えたりすることもあるそうで、不明な点が多いとのこと。
記憶については加齢も影響するかもしれないし、線引きが難しそうです。
生活に支障をきたすようなことが起きたり続いたりしたらお医者さんに相談する、というのが今の対処方法かなぁ。
私が気にしていた具体的なあれこれについては、とりあえずは問題ないかなーという見解でした。
入院中の検査
せっかくなので、初めての発作で倒れたあと、意識回復してからの検査について書き残しておきます。
- 反射の検査
- 簡単なパズルを解く
- 会話
- IQテスト
このあたりが記憶に残っています。
反射の検査は、手の近くにペンなどを出されて、反射的に握るかどうか(握った場合は原始反射…赤ちゃんの手のひらに指を乗せるとぎゅっと掴むやつが起きている)をチェックされました。
あとは簡単なパズル(脳トレ的な)みたいなものを解き、言語聴覚士の先生と色々会話して、IQテストを受け(好成績だったので記念に診断書貰っておけばよかったと後悔。先生にも「倒れる前がいくつだったのか気になるねー」と言われる)、問題なさそうですとの言葉をいただいて退院しました。
MRIも受けたけれどこれも脳を診ていたのかなぁ。
そんなこんなで
今回の診察は終了。次回は半年後です。
それまでの間に、色々書類の受け取りをやらないといけませぬ。
今の会社がフルフレックスなので、動きが取りやすくて助かります。
寒くなって来ましたが、発作を起こさないように健康に過ごしたいです。
秋来ぬと…心臓に負担がかかる季節
秋来ぬと
目にはさやかに 見えねども
風の声にぞ おどろかれぬる
好きな和歌の一つです。
和歌なので、仮名文字なのだけれど…それゆえ好き勝手に漢字を充てる。
見渡す光景に はっきりと秋の訪れを知らせるものはないのだけれど
頬を撫でる秋風に季節の訪れを教えられて はっとした思いであることだ
…こんな感じでしょうか。
立秋の頃の句なので、もはや時季外れですが…。
秋は心臓に負担がかかりやすい季節です
なんの話かというと、気温差が上から下に激しいこの時期は、心臓に負担がかかりやすいのだそうです。
なので、みなさん気をつけて!と言いたかっただけ…。
10月頃は、不整脈での救急搬送が増える時期なんだそうです。
ファクトをしっかり載せるべきところ、ちょっとサボりますが、循環器の医師を夫に持つ人から聞いたからそんなに嘘でもないはず。
私もまさに3年前の10月に倒れましたし。
朝、ガバッと起きないとか、室温に気をつかうとかそれくらいしかできない気もしますが、心構えをしておくだけでも違うと思うので私も気をつけたいと思います。
皆様も体調には十分にお気をつけて!
面白かった本「障害者の経済学」
障害者について取り上げた本はそれなりの数ありますが、最近読んで面白かったのはこちらの一冊です。
『新版 障害者の経済学』 著:中島隆信
内容が興味深かったこともありますが、とても読みやすい本でした。
「経済学」なので障害者にまつわる様々な数字を絡めながら話が進んでいくのですが、例えばややこしい雇用率の計算式も理解しやすく紐解いてくれているので、厚労省のガイドを読むよりよほどわかりやすいです。
当事者、関係者、一般の方にもたくさん読んでほしいなと思ったので、たまにはしっかりレビューっぽい記事を書いてみます。
著者について
著者の中島隆信氏は、大学教授。ご専門は応用経済学(著者紹介より)。「障害者の経済学」以外にも「高校野球の経済学」「お寺の経済学」など、ちょっと面白い切口での経済学の著作があるようです。
ご自身のお子さんが脳性麻痺による身体・知的障害をお持ちであることもあり、当事者の傍で様々なことを見てきた方でもあります。
「はしがき」の一節。
私は憤慨した。「本を書いてやる!」と思った。だが、そのとき私のなかで別の声がした。「それは経済学者のやるべき仕事なのか?」
既に障害者差別を禁ずる法律が定められ、障害者が社会で暮らすためのインフラが整っていたアメリカでお子さんとしばらく生活したのち、日本に帰国して目の当たりにしたギャップ。
それが本を書く最初の動機となるものの、「おかしい!」と叫んでもきっと本当に届いてほしい人には伝わらない…と冷静になって一度はこらえたそうです。
そして時は流れ…
障害者とその周囲の環境を客観的に分析している自分に気づいた。当事者意識から脱却し、精神的に吹っ切れたのだ。
心境やご自身の周りの環境も変化したことで、改めて専門の経済学の視点から障害者を取り巻く現状と課題について紐解いたのが、最初に出版した『障害者の経済学』。そして、10年の時を経て変化した社会環境を反映して出版されたのが、この『新版 障害者の経済学』です。
この「はしがき」の時点で、私、この人好きだなぁと思いました。経済学の本で、出だしから「憤慨した!」だなんて、ユニークなお人柄なんだろうなと親しみが湧きました。この人の目線で見た世界を、私も眺めてみたいと思いました。
おすすめポイント:「経済学」の視点
実際に本を読んでいただきたいので詳しい内容は伏せますが、この本をおすすめしたいと思った理由は、「経済学」が障害者を取りまく問題へのアプローチ方法としてとても適していると感じたからです。
本の中で、著者はまず障害者を扱った書籍を4つに分類します。
- 自伝タイプ
- 制度論タイプ
- 観念論タイプ
- 意外性タイプ
これらはいずれも、専門家や業界人にしか読まれない専門書のようなタイプか、読んで「へぇ〜」で終わり、その後の議論に発展しないものだと指摘します。
そして、障害者に関する話題は何かと物事を善悪に分けたがる傾向があるとし、それに対して経済学の視点は「中立」であり、上のどれとも異なっていて、そこに障害者の問題を経済学で考える意味があると説きます。
物事の善悪を決めつけず、特定の人の利益を考えず、限りある資源をどう配分すれば、最も効率的かを考える。それが経済学。
確かに、障害者の問題は福祉や慈善、弱者保護の観点で語られることが多く(多すぎる)、善悪論に帰結してしまうことが多いように思います。
自分自身が健常者から障害者の立場に変わって、世界を眺めたときに、これでは(善意に頼るのでは)根本的な解決にはならないんじゃないの?と感じていた私にとって、この考え方は新鮮であり、自分の視野が広がった気がしました。
問題の全体を冷静に眺めて、最も効率的な解決方法を考える。そのための視点を与えてくれるのがこの本だと思います。
概要紹介
そんな視点で語られるこの本。
本論では、「障害者って何だろう?」から始まり、障害者のいる家族について、差別・偏見の問題、法律や制度、福祉サービス、教育、そして雇用について…と、様々な切口から障害者の課題が取り上げられます。
最近起きた事件についても(相模原の事件など…)経済学の視点からの考察がなされています。
また、章の間にはコラムが挿入されており、海外の事例なども知ることができます。
文章自体は平易で読みやすく、ボリュームも薄すぎず厚すぎず、気軽に読める量です。
まとめ
魅力を伝えられたかしら…?
久しぶりに読書感想文みたいなものを書いたのでドキドキしていますが、とにかくおすすめの本です。
当事者や関係者はもちろん、障害者に触れ合う機会が無い方(気づいていないだけで身近にはきっといると思うけどね…)にも読んで欲しいです。
この本を読んで、何か、考えるきっかけになれば…新しい視点を得られれば…そう願っています。
kindle版もあるので、通勤通学の合間にさくっと読めますよー!