ICDペースメーカー使用者の空港保安検査
たまには、人の参考になる話題も書かねば…ということで。
ICDユーザーが飛行機の利用を考える時に気になることといえば、「空港の保安検査(手荷物検査)」ですよね。
ペースメーカーを使用している人が旅をするのは当たり前のことだし、何か不安に思っているわけではありませんでしたが、実際「誰に・どうやって」申告して検査を受ければ良いだろうか?ということは気になっていましたので、今回の旅行で体験したことを紹介します。
出国時(日本・成田)
どこで申告すればいいの?
…というのがまず最初の疑問。空港のwebサイトを見ると「検査員に申告してください」と書いてあります。
ですが、そもそも検査員ってどこにいる人なのー?
保安検査場の近くにいる人だってことくらいはわかるけど、一連の流れの誰に言えばいいのか…。
答えは、「検査ゲートの直前にいる人」でした。
トレイに入れた手荷物を通すところにいる人(四角い箱に荷物を通す人)ですね。
手荷物をトレイに入れて預ける時に、「ペースメーカー入れてます!」と伝えたら、「ではこちらから進んでください」とゲートの脇を通った先で待つように言われました。
同時に、女性の検査官の方に声がかかります(体に触れるので同性が検査してくれます)。
2つあるゲートの間には、高さ10cm ほどのお立ち台。普通にゲートを通るなら、気づかなそうです。それに乗って待つよう言われたのですが、乗る前に検査官の方が来てくれて、台には乗らずに検査されました。
検査方法
特に器具は無く、手で触って終わりでした。
べたべたと全身探られることもなく、不快でない程度にささっと触っていき、数秒で終了です。
これは検査官の人のやり方やその時の服装によって個人差があるかもしれません。
場所は、特に囲いなどもなく(強いて言えば低いお立ち台がある)、誰からも見えるところで公開検査でした。
保安検査場って荷物預けたりゲート通ったり忙しいので、ゲートの脇をスルーして触られてる人がいたとしても、見ている人はそんなに多くはないでしょう。
検査が終わったらあとは他の方々と同じように荷物を受け取って終わりです。
証明書は必要?
念のため、ICD手帳を見せられるように準備していきましたが、特に確認されませんでした。
ただ、確認されることもあると思うので、一応手荷物から取り出しておくと良いと思います。
それから、言語の壁がある時にもICD手帳が役に立ちます(後述)。
帰国時(ハワイ・ホノルル)
どこで申告すればいいの?
日本と同じく、荷物を預ける時の検査官に申告しました。
そうしたら、「Oh, OK.」と言ってどうすれば良いか教えてくれました。
「ペースメーカー入れてます」を英語で言うと?
- Excuse me, I am using a pacemaker.
- Excuse me, I am a pacemaker user.
こんなもんで通じます。なんなら、「pacemaker」という1語が伝われば大丈夫です(多分。でも、コミュニケーションの礼儀として上の一文くらいは暗記しても損はないと思いますよ)。
もしくは、ICD手帳に各国言語で「海外旅行等の際の注意書き」が書いてあります。
私が使っているメドトロニック社のICD手帳の場合は、表紙をめくった次のページにあります。
自分で伝えるのが難しければ、このページを開いて見せてしまいましょう。
検査方法
その時並んでいたレーンには、ペースメーカーOKのゲートがあったので、「こっちのはペースメーカーでも通れるから進んで」と言われ、ゲートの検査官に「ペースメーカーの人だよ!」と伝えてくれました。
その後は他の人と同じように検査をしてスムーズに通過しました。
まとめ
空港の職員さんは日々大勢の利用客に対応しているでしょうし、難しい説明をせずとも一言声をかければ、必要な対応をしてくれそうです。
ただ、空港によって検査の仕方は違うようです。人から見えないスペースが用意されているところもあれば、皆の前で検査されるところ…。ホノルルにあったICDペースメーカーOKのゲート、あれはいいですね。皆と同じように検査できるので。
「間違って通っちゃいけないゲートを通ってしまうわけにはいかない」と、最初は緊張するかもしれませんが、心配なら全ての通過点で係の人に聞いても良いのですから、あまりナーバスにならずに、旅行好きなICDペースメーカーユーザーさんは気軽に飛行機の旅を楽しんでほしいなと思います。もちろん、旅先での体調管理など他に気をつけることもあるんですけどね。
もしこれから旅行を考えていてこのページにたどり着いた方がいるなら、どうぞよい旅を!