障害者も幸せに働ける社会は、きっと誰もが嬉しい社会(雇用水増し問題に寄せて)
官公庁による障害者雇用の水増し問題。
最初にニュースで流れてからずいぶん経ちますが、あえて言及して来ませんでした。
でも、やっぱり当事者として発言しておくべきだよねと思い直し、書き記します。
この事件についてご存じない方はこちらの記事をどうぞ。
障害者雇用水増し問題に思うこと
なぜ発言してこなかったか
もうね…呆れて声も出なかった。
ショックとか、傷ついた気持ちにならなかったのは、私がもともと行政を信用していなかったから、というのもあるのかなぁ。
これは障害者差別だし、根底には必ず障害者への偏見があるし、手帳を確認すれば済む話なのに「間違えました」なんてことはあり得ない。
もし本当に「間違えた」のなら、その程度の業務レベルの人間が国の運営に携わっているということの方が恐ろしいです。
今、思うこと
様々な障害者団体や関係者が抗議している。それはもう、どんどんやるべきだし、もっと声をあげるべき。
私も、批判を続けていこうと思います。ただし、ヒステリックにならないように注意深く。
私にも怒りの感情はあるけれど、向こうの立場に立って、彼らの気持ちを想像してみた時に、批判するだけではだめだと思いました。
彼らは、知らない。
障害者のことを、きっと知らないのだと思います。
私たちが何ができるのか、どんな時に配慮が欲しいのか。わからないから怖いのか、「わからない」ことを認めたくなくて、向き合うことを恐れたのかはわからないけれど、とにかく避けようとした。
あいつら、ほんと狡いな!とはもちろん思っています。
でも、知らないことに向き合うにはパワーがいるし、恐怖心を乗り越える努力がいる。そのことを思うと、彼らに対して抗議するだけでは、本当に我々が望む未来は近づかないと思いました。
障害者雇用が進むためには、知ってもらうことが大切。だって知れば、「なんてことない」ことがわかるから。
そりゃ、何かしらに困っているから障害者なわけで、大なり小なり配慮にご協力いただきたいことはあるけれど、そんなに怖がるほどのことでもない場合だって沢山あります。
そのことに、早く気づいて欲しいし、気づいてもらうために自ら体現しなければと思っています。
何ができるか?
具体的に、私にいま何ができるか?世の中に影響力がある人間ではないので、インパクトのあることはできませんが、このブログを続けることで「こんな人もいるよ」ということを残すことくらいはできます。
自然体で仕事を続けることで、「なんだ大丈夫じゃん」と関わる人に見せることができます。
(これは障害のこともそうだし、時短で働く親としても事例になりたい)
友人には病気を隠さず話すし、機会があれば友達が誰か私の知らない人に話してくれてもいい。
できるだけポジティブに、社会に存在することを頑張る、という感じでしょうか。
なんとなく、世の中の人がいろんな障害の人3人くらいと知り合ってくれたら、それだけでも見方が変わるような気がしています。
誰かにとって、その3人のうちの1人に私がなることができたら良いな、そのくらいの気持ちです。
でもこれ、障害を持つ人皆が無理に頑張る必要は全くないです。
障害を人に伝えることで、自分が傷つくことは沢山あるので。先日の記事で書いたように、私も保育園の先生や親御さんたちには、言えていないもの…。
障害者全般への偏見もあれば、障害の種類別にも偏見があるのが今の現状です。
障害者の世界で見れば心臓機能障害なんてほんと気楽なもんだと思います(気楽じゃないから障害なんだけど)。
それでも、ICDの人は突然倒れて死ぬんでしょ、怖いわ〜みたいな誤解はある。
倒れないよ!(滅多に)
そんなにすぐ死なないよ!(そのためにICD入れとるんじゃ!)