QT延長症候群。ICD(植え込み型除細動器)との生活。

LQTSの難病女子。自分にしか生きられない人生を。

QT延長症候群
ICD(植込型除細動器)との生活

働き盛りにLQTSという心臓の難病を発症しながらも楽しく生きている人の記録。

病気や障害のある子どもたちと家族のための「チャーミングケアモール」

続きです。

 

前回はこちら。

www.inclusion-qticd.com

 

 

クラウドファンディングに成功されて、先日オープンした「チャーミングケアモール」。

 

charmingcaremall.com

 

病気や障害をもつ子どもが治療に前向きになれるような可愛い・かっこいいアイテム、そして付き添う親にとって便利なアイテムが集まったECモールです。

 

◆前向きな気持ちは治療に必要だ

前向きに治療に臨めるかどうか、根拠はないけれど、病気と闘うために必要なことだと思っています。そして、周りの人間は本人の病状なんかに気を取られて、忘れてしまいがちな要素かも、と思います。

 

このモールは、そこに気づきを与えてくれて、具体的なアンサーも提示してくれているのかなと感じました。

 

入院すると、細々としたものが必要になる。準備する側は一通り揃えるだけでも一苦労だったりします。大人の患者ならまだしも、付き添いが必要な子どもだと、買いに行く時間もなかなか取れない。とにかく手に入る範囲で用途を満たすもの、でとりあえず「いい」ことにしてしまって、デザインは二の次ということにもなりがちだと思います。

 

私が入院していたときはさほど必要なものは多くなかったものの、身内に洗濯の手間をかけないようにとりあえず病院のレンタル着でずっとすごしていたけど、とてつもなくダサかったな…。

限られた時間、限られた空間、物の数は極力少なく、デザインよりも効率性を優先。みたいな思考になっていた気がします。

 

 

◆アピアランスケア

「チャーミングケア」という言葉は、代表の方が名付けた子どものためのアピアランスケアのことだそうです。

 

アピアランスケアとは、

薬の副作用などで髪が抜けたり、切除手術で身体の一部を失ったりしたがん患者の、外見的な変化の問題を解決するための新たな支援の考え方


アピアランスケアの考え方は、大人の治療では浸透してきたものの、まだ子どもの治療の世界では浸透していないんだそうです。

 

子どものアピアランスケアとしてのチャーミングケア。私なりの解釈だと、

どんな子も「かわいい・カッコいい」を望んでいい!

 

ということかなと思っています。

この考え方にはとても共感します。

 

私自身、病気を患ってからの方が服装にこだわりを持つようになりました。

好きな服を着て、好きなアクセサリーをつけていることが気持ちを明るくしてくれるし、あの服を買うために仕事を頑張ろう、あのリングをつけてお出かけするために元気でいようと思えます。

 

かわいい・カッコいいは、ちょっとしたことなんだけど、すごく力をくれる。

「病は気から」というけれど、かわいい・カッコいいはけっこう効く薬だと思います。

 

◆余談

体調が落ち着いて、「気持ちを上げるために好きな服、着たい服を着よう」と思うようになってから、主治医がたいへん縫合が上手い外科医であることに感謝の念が増しました。

どうしても痕は残るけど、目立たないところにしてくれたし、素人目に見ても綺麗。ノースリ着ても温泉入っても気にならないです。

 

ある意味、綺麗な縫合もアピアランスケアなのかもしれません。

 

いま結果的に満足しているので、丁寧すぎて縫ってる途中で麻酔切れたことも許してあげよう。

(当時は覚醒状態で数針縫われてかなり怖い思いをした)

そして願わくは、次回までに縫合スピードが上がっていることを祈ろう…。

 

◆必要ない方が望ましいのかもしれないけれど

病気になることは決して楽しいものではないし、できればケアグッズなんて必要なく健康な方がいいのかもしれない。

でも、現実には誰だって病気にかかるし、長く辛い治療が必要になることだってあります。そんなときに、物の提供だけでなく気持ちにも寄り添ってくれるようなお買い物先がある、というのは、社会にとって意味があることなんじゃないでしょうか。

 

まだオープンしたてなので、これからどんどん良くなっていくのだと思いますが、モールの進化と、このチャーミングケアモールが生まれたことによって病気の子どもたちとその親をとりまく社会が少しずつ知られていく、変わっていくのを見守っていきたいと思います。

 

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